リフォームのタイミングっていつ?

リフォームを決断するタイミングは人によっても異なりますが、大きく分けると次の2つのパターンがあると思います。

1、使い勝手が悪くなった時、その都度小まめに修繕する

2、資金を貯めておき、生活スタイルが変わるタイミングで行う大掛かりなリフォーム

1の「その都度小まめに修繕する」では家主の方もリフォームに慣れていたり、初期のうちに処置が施されるので、それほど経費も掛からないでしょう。

人に例えるなら、こまめに病院に行き、診察を受け、薬をもらう感じですね。

一方、2の「大掛かりなリフォーム」は既存のイメージを一新し、一気に最新のシステムへの変更が可能となります。

人も住まいも定期健診で長生き

住まいは建てっぱなしにするのではなく、定期的に点検・診断してもらいながら、適切な処置を施していけば、数十年、あるいは100年以上も長持ちします。

大切な住まいを長持ちさせるには、命を預けられる信頼のおけるお医者・施工業者さんが必要になってくる訳です。

理想としては細かなリフォームを重ね、言いたいことが伝わるリフォーム会社さんとの関係を築き上げておけば、大規模のリフォームも間違いや不安がなくなるでしょう。

わが社での多くの実例を分析してその動機に迫り、リフォームが必要な一番のタイミングについて考えてみようと思います。

一般的なリフォームの修繕サイクルもまとめましたのでこの機会にご自宅をチェックしてマイホームを長持ちさせてください。

一般的なリフォームのおすすめ修繕サイクル

基礎や天井などの構造物の崩落や欠損は時に重大な事故に結びつくことがあります。

特に水回りや、屋根、窓枠、結露など木材の腐食にかかわりがある箇所は入念なチェックが必要です。

修繕すべき大まかなサイクルを知っておけば、後々大きなリフォームをしなくて済みます。

水回り リフォーム時期

・床の修繕サイクル15年~20年 腐朽、折損がないか床面と巾木、壁面の隙間をチェックします。

・壁・天井の修繕サイクル4~7年クロス張替え カビ、汚れ、剥離がないかチェックします。

・給・排水管の修繕サイクル20年~25年 排水管の詰まりはとの都度点検。異物混入がないかチェックします。

配管の凍結防止。漏水は構造体にので、水漏れ点検は目視と年に1回はチェック。
水栓金具などのパッキンの交換は2~3年程度。

内装のリフォーム時期

床の修繕サイクル

・畳:修繕サイクル10年~20年、(褐色になったら裏返し2年、擦り切れたら表替え4年)
・フローリング:修繕サイクル15年~20年(ワックスがけ1年ごと、床鳴り、たわみの場合は部分補修で)
・塩ビ系床材:5、6年で減耗が始まる。
・カーペット:修繕サイクル15年、3年ごとにクリーニング

天井・壁のクロスの修繕サイクル

・天井・壁のクロス:5年~10年、褐色になったり、剥離が目立つようであれば張替る。
・建具:修繕サイクル15年~20年、ふすまの張替え3~4年。

障子の張替え1~2年。
建付け直しは共に10年
障子の張替は毎年が基本。

外壁のリフォーム時期

瓦・金属屋根の修繕サイクル

・瓦・金属屋根:修繕サイクル15~20年、塗り替え塗装は5年~10年(塗料による)

外壁の修繕サイクル

・モルタルリシン仕上げ壁:修繕サイクル20年、吹替え10年程度

・木造壁:修繕サイクル20年、塗り替え塗装は5年程度

その他の修繕サイクル

・ウッドデッキ(ぬれ縁)の修繕サイクル15年~18年、ペンキ塗り替えは2~5年に一度。腐朽、破損はその都度修理を行う。

・ベランダの修繕サイクル13年~15年。金属部分のサビには注意。塗り替え時はサビをケレン(落として)さび止め塗装後に本塗り。

1、リフォームを考えた理由

生活する上での不便さや使い勝手の悪さなど悩みの解消や快適な環境を求める方が多いようです。

・住まいが老朽化したり、構造部分の不具合や故障が原因の場合
・柱・梁・土台などの主要構造部分が腐ったり、傾いたりした時、不安を感じ始めた
・壁や天井など内装の仕上げの汚れや傷、ジョイントの剥離が目立ってきた
・床のきしみや浮きを感じるようになり、気になってきた
・降雨の時など、屋根からの漏水や外壁から雨水が侵入するようになった
・タイルやモルタル壁などの外装に汚れや亀裂が目立つようになった
・サッシの老朽化、さびや網戸の立て付けが悪くなり、スムーズに閉まらなくなってきた
・電気・給排水設備・空調設備などの設備の機能が以前より低下してきた

などなど。

具体的なリフォーム実例

 ・間取りの変更
・押し入れからクローゼットなど収納場所の変更
・仕切りを取ってオープンキッチンに

2、心理的な動機

経済的に余裕があり、住居に関心がある方もいらっしゃるでしょう。
・なんとなく古くなったから、気分を一新したいと思い始めた
・隣り近所がきれいになるのを見て、急に古めかしく感じ、リフォームの必要性を考え始めた

具体的なリフォーム実例

・外装、エクステリアの工事
・オープンキッチンへの変更
・壁紙の模様替え

3、生活環境の変化

時間の経過とともに、住まいの目的は徐々に変化するものです。

・子どもが独立、両親との同居など世帯構成の変化に伴い、間取りや部屋の用途を変更するため
・子どもの独立を契機に、夫婦の趣味をエンジョイできるような間取りを考えるようになった
・書斎や茶室、ホームシアター・オーディオルームなどお互いの趣味の部屋を持つのが願い
・子どもの成長に合わせて子供部屋を個室にした
・壁、床材グレードをワンランクアップして、落ち着きのあるおしゃれな部屋にしたい
・ゆったりとした浴室や快適で清潔なトイレ、使い勝手がいいキッチンなど快適な水回りを実現したい
・家族が高齢になったので、バリアフリーを考えている
・将来に備えて、手すりの設置や車いすで自由に生活できる住まいに

具体的なリフォーム実例

・基礎・構造の補強
・玄関、廊下など段差の解消
・ユニットバスなど、浴室の改善

4、住宅部分の一部を業務用に改造

・仕事柄、住宅の一部を店舗・教室に改造したい

5、その他の理由

・隣家とのプライバシーの保護のために、生け垣をフェンスなどにリフォームしたい
・隣近所・道路の騒音をシャットアウトするために防音室を儲けたい
・ピアノやサックスなど音楽の音が外に漏れない構造にするため
・ベランダなどでガーデニングを楽しみたい
・地震や災害に強い構造の住まいにしたい
・断熱効果の高い省エネ住宅に

 リフォーム時期の目安とチェックポイントのまとめ

以上、今回は一般的なリフォームを必要とする動機と時期、そしてそれぞれの場所別による大まかな修繕サイクルをまとめてみました。

これらはあくまでも目安ですので、例えば日差しが強く当たるとか、常に湿っぽいなど住環境により当然このサイクルは異なってきます。

家は建てっぱなしにするのではなく、定期的に点検・診断してもらいながら、適切な処置を施していけば、数十年、あるいは100年以上も長持ちします。

41 total views, 1 views today