リフォームが完成して理想の住まいができたにもかかわず、すぐにホコリが溜まってしまったり、ダニ・カビや湿気で悩まされたりするのは、何が原因なのでしょうか?
冷暖房で部屋の室温が一定に保たれた高気密な家は一見きれいなようでも、換気が行き届いていないと、細かいホコリやカビの胞子、ダニのフンなどが漂い本当に綺麗な部屋とは言えません。
室内の換気がうまくいかないと、やがて住んでる人に健康被害が出てきます。
記事を読むことにより、あなたのリフォームに関する疑問・悩みが解消され、理想の住まいの実現に向けてお役に立てれば幸いです!
いつの間にか溜まるホコリの原因とは
毎日掃除してもいつの間にかホコリっぽくなったり、油断するとホコリが積もっていませんか?
このホコリの発生のメカニズムを知らないと何度リフォームしても同じ症状・悩みが続くことになります。
ホコリの溜まる原因とは?
暑い夏など、エアコンをかけっぱなし、窓も閉めきったままで、掃除機をかける方が多いのではないでしょうか。
更に住宅の高気密性と冷暖房機・加湿器の普及により、結露が生じ、室内の湿度が増します。
程よい室温と湿度によりカビ・ダニが発生、特に吸湿性の高い畳やカーペットはダニの天国となるのです。
カビ・ダニ・ホコリは人体に鼻炎・湿疹などのアレルギーを、新建材に使われる微量の有害物質はシックハウス症候群などを引き起こします。
これらの住宅環境で一体どうすれば、細かいホコリや湿気を無くすことができるでしょうか。
ホコリや湿気を無くすポイント
現代の住宅はアルミサッシなどで超高気密の住宅になっています。
換気が十分にされていない家は、常に粉塵やカビの胞子、ダニのフンなどの微粒なホコリが漂っています。
そんな状態の中、換気をせずに掃除機をかけると、これらのホコリや粉塵は掃除機のフィルターでは濾過されずに、排気と共に部屋中にまき散らしてしまうのです。
効果的なお掃除のやり方
ホコリや湿気を無くすには部屋の換気と掃除機の使い方にあります。
窓を全開にして空気の流れを作ります。
掃除機の排気口を空気が流れる方へ向ければ、自然に外に排出される訳です。
ポイントは掃除が終わっても、20~30分は窓を開けたままにしておくこと。
空気中に舞っているホコリを空気の流れで外に排出させます。(無風の場合は扇風機などで排出)
エアコンや空気清浄器のフィルターのホコリをそのままにしていると、機能の性能が落ち、消費電力の浪費と共に、部屋中にばい菌を撒き散らすことになります。
エアコン・空気清浄器にホコリがたまる要因も部屋の換気にあります。
定期的に窓の開け閉めをしたり、フィルター点検・掃除をしましょう。
掃除機は床ばかりではなく、カーテン、寝具にもかけるといいでしょう。上から下へと順番に。
掃除を早く終わらせたい気持ちは分かりますが、掃除機はできるだけゆっくりと、やさしくホコリを巻き上げないようにかけましょう。
掃除の時だけでなく、朝起きたら家じゅうの窓や玄関を開けて臭い・湿気・ホコリを換気して外に出してください。(花粉の時期は避ける)
特に寝室の寝具には湿気とホコリが溜まりがちですので、入念に。
壁にもホコリが付着しますので、クイックルワイパーなどで上からゆっくりふき取っていきます。
もう一つ方法としてお勧めするのは、HEPA フィルター付き掃除機を買うことです。
HEPA フィルターとは高性能粒子捕捉フィルター(High Efficiency Particulate Airfilter)のことです。
HEPA フィルターは空気中の直径 0.3 マイクロメートルの粒子を99.97 パーセント以上捕集できます。
0.3 マイクロメートル以下の汚染微粒子は人間の肺に最も侵入しやすく、肺の奥まで入り込むため、肺の病気やダメージの原因になるので、アレルギーや喘息を予防するには、微粒子の大半を除去するHEPA フィルター付き掃除機をおすすめします。
セントラル・クリーナー
室内の空気を汚さない掃除機も開発されていますが、「セントラル・クリーナー」と言って掃除機の本体を床下、物置、階段下、室外などの一定の場所に設置して、各部屋をパイプでつなぐ集中集塵システムも効果的です。
熱交換換気システム
熱交換換気システムは熱交換によって外気を室内の温度に近づけてから内部に取り入れるので、熱を捨てずに新鮮な空気を入れられて、汚れた空気だけを排気することが可能となります。
新建材によるシックハウス症候群の対策
リフォームの際に注意したいのが、シックハウス症候群の対策です。
今までの住居ではどうもなかったのに、リフォーム後に入居した途端、頭痛や吐き気、目の痛みを訴える人が増えているのです。
接着剤に含まれるホルムアルデヒドをはじめ、家具、塗料、芳香剤、消臭剤、防虫、防カビ加工した建材や繊維など、部屋の中には有害な化学物質が入り込む可能性が出てきます。
お子様など過敏症がある方は事前にリフォーム会社に伝えてください。
からだへの害が少ない建材や接着剤、家具も増えていますが、全てを自然素材などでクリアーしようとすると、コストが上がってしまうでしょう。
シックハウス症候群の一番の対策も「換気」になります。リフォームしたての部屋は室温を上げ、窓を全開にして換気を繰り返すことが最大の防御策になります。
おわりに
以上、今回はリフォーム前と後に考える「きれいな空気の室内環境」を維持する方法をお伝えしました。
最新の機器を利用する方法もありますが、基本は空気の流れを考えた「換気」を意識することで随分クリーンな環境を維持することができることがお分かりいただけたでしょうか。